2018 年 74 巻 4 号 p. I_319-I_324
同時に生じる2種の自然外力の従属性を検討する必要性が高まっている.極値の閾値モデルの分布関数である一般化パレート(GP)分布の多変量版が近年導入された.しかしながら,期間最大値を対象とした多変量極値分布との対比など,応用の発想に必要となる数学的なアイディアが十分に示されているとは言い難い.従来法よりも柔軟性や実用性を期待できるにもかかわらず,応用例がいまのところほとんどない.本研究では,生起率と2次元ポアソン分布に着目して,理論の再構築を行い,適用法や推定結果の診断を例示する.