2018 年 74 巻 5 号 p. I_1153-I_1158
本研究の目的は,ニックポイントの新たな移動形態として考えられている上流側近傍での深掘れの発生理由を明らかにすることである.その手法として,ニックポイントに砂礫が流入する現象を実験水路で再現し,その法肩の上流部でPTV解析を行うことで,ニックポイント上流部に衝突する砂礫の速度分布にどのような傾向があるかを調べた.その結果,ニックポイント上流部では鉛直下向き方向に流砂の衝突速度が大きくなる箇所が存在し,その位置は水深によって変化することが分かった.