2018 年 74 巻 5 号 p. I_1255-I_1260
本研究は,花崗岩山地河川源頭部に出現する河床形態と河床勾配の関係及び階段状河床形態を構成するstep構造とその支配要因の関係を調べたものである.源頭部では,河床勾配に応じた河床形態の遷移が確認され,勾配が急な上流から下流に向けて,滝,cascade,step及び早瀬と優占する河床形態が変化した.また,階段状河床形態は,河床勾配やstep間隔とstep高の比によってstep-pool,step-早瀬,step-pool-早瀬の3形態に変化することを示した.step高とstep構成礫の最大径の関係は,反砂堆型とkeystone型で異なり,反砂堆型ではstep構成礫の最大径と摩擦速度が正の関係にあり,keystone型では,河床勾配及びstep幅と正の関係があることが明らかとなった.