2019 年 75 巻 2 号 p. I_13-I_18
雲をトレーサーとするデジタルカメラを利用した新たな風速測定手法CIV(Cloud Image Velocimetry)を開発した.本手法は地上に複数のカメラを設置し,異なるアングルから雲を撮影することで行われる.撮影された各画像内において,画素値を比較することで同形状の雲を探索し,ステレオビジョンの原理に基づいて画像座標のペアから実世界の3次元座標に復元する.雲の座標の時間変化から風速及び風向を算出した.屋外観測では建物の屋上にカメラを設置し,同定した風速をラジオゾンデで記録された風速と比較し,風向は同時刻において静止気象衛星ひまわり8号によって撮影された画像から算出された観測点周辺の風向と比較した.衛星で確認された風向との平均誤差は11.4度であり,本手法により雲の動きを捉えることに成功した.