2019 年 75 巻 2 号 p. I_283-I_288
2000年代に入り,ブラジル北東域は,深刻な渇水被害を受け続けている.特に2012年以降続いた長期渇水は,Ceará州における貯水池の総貯水容量を約6%にまで落ち込ませた.本研究では,植生動態-陸面結合データ同化システム(CLVDAS)を用いたブラジル北東域における長期農業的渇水解析(2003年~2017年)を行うと共に,その出力値であるLAIの偏差を用いることにより,その年の穀物生産量と目標収穫量を得るために必要となる灌漑水量を推定できることを確認することができた.