2020 年 76 巻 2 号 p. I_343-I_348
中小河川流域において防災や水資源を考えるうえで高頻度かつ高精度な降水の水平分布情報を得ることは重要である.一方で,都道府県営の補助ダムでは管理所を除いて流域内に地上降水量計が存在しないことが多いため,流域内の適切な降水の水平分布情報を把握することは困難である.レーダーは広範囲の降水の分布を知ることができるためレーダー降水量をダム運用に使用することができればダムの運用能力向上に資すると考えられる.そこで本研究では,気象庁の解析雨量を正解データとする深層学習により高時間解像度で配信される国土交通省Cバンドレーダーの高精度化を検討する.深層学習を用いた補正により補正降水量が解析雨量に近づき,計算ダム流入量の波形を良く再現したことから,深層学習による降水の補正は可能であると示唆された.