日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃壁原発の石灰化線維性腫瘍の1例
丹田 秀樹堀 武治六車 一哉田中 浩明大平 雅一
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2022 年 83 巻 8 号 p. 1445-1450

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抄録

石灰化線維性腫瘍(calcifying fibrous tumor:CFT)は,硝子化した膠原線維の増生と砂粒状の小石灰化を伴う非常に稀な良性線維性腫瘍であるが,胃にも発生し時にGISTとの鑑別が問題となる.

症例は22歳,女性.心窩部痛を契機に上部内視鏡検査を施行され,胃底部後壁に15mm大の隆起性病変を指摘された.内視鏡下に切開生検が施行されたが確定診断には至らず,診断的治療として単孔式腹腔鏡下胃部分切除が施行された.病理結果は膠原線維の増生,砂粒状石灰化やリンパ濾胞の形成を伴う慢性炎症細胞浸潤を認め,免疫染色の結果も併せてCFTと診断された.術後経過は良好で,第6病日に退院した.

今回われわれは非常に稀な胃壁原発のCFTを経験したため,若干の文献的考察を含めて報告する.

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