2020 年 76 巻 2 号 p. I_523-I_528
令和元年東日本台風による越辺川と都幾川の合流部における破堤時の洪水位の再現を行った.洪水位の再現として,粗度係数と樹木の樹高と密生度を考慮した平面二次流況解析を行った結果,令和元年東日本台風時の洪水位と計算水位は概ね一致した.令和元年東日本台風による出水では,樹木群が越辺川と都幾川の洪水位を上昇させていることが確認された.この計算モデルを用いて樹木伐採による管理の水位低下効果の検討を行った.伐採箇所と伐採割合に注目して解析した結果,越辺川で破堤箇所付近40%伐採が,今回検討した中で伐採箇所が少なく最も効果的な伐採方法といえた.