2020 年 76 巻 2 号 p. I_937-I_942
本研究では,漏水部からの反射波及び最適化手法を利用した漏水検知法を多点漏水や管固有の構造を持つ管路に適用し,その有効性について調査した.数値シミュレーションでは,管径が異なる管が連結した管について検討を行い,管径変化点からの反射波を利用した解析手法を提案した.らせん構造を有する模型管路実験において,本手法を用いて漏水検知を行ったところすべてのケースにおいて2%以下の高精度で漏水位置を推定することができた.本手法は,管構造由来の高周波成分(あるいは反射波)が含まれる圧力波形に対しても,有効であることが明らかになった.