2021 年 77 巻 2 号 p. I_1501-I_1506
集中豪雨が頻発し,日本各地で甚大な被害をもたらしている中,自主的な避難行動を促すことが被害の抑制に必要である.本研究では,iRICを用いた河川氾濫解析の結果を適用した避難シミュレーションを行い,垂直避難及び,自主避難所の設定の効果の検討を行った.シミュレーションの結果より,垂直避難の有効性,自主避難所への避難が避難完了率を高め,避難が完了するまでの時間を短縮することが確認された.複数の破堤ケースの検証によって,対象河川における避難時のリスクを把握できる可能性を示した.