2021 年 77 巻 2 号 p. I_607-I_612
日本の河川では粘土層の露出が懸念されており,河床の砂礫化を実現させる対策が行われている.効率的な砂河床化には,輸送されてきた砂礫により形成される「砂礫と粘土からなる混合層」の特性の解明が必要である.そこで本研究では,混合層の剥離現象に着目し粘土河床と砂礫河床との遷移メカニズムの検討を行なった.その結果,掃流砂により形成された混合層が,無給砂で流水のみの影響を受けることにより生じる際の砂礫の離脱プロセスを経て形を変えていくことが明らかとなった.さらに,混合層の消失過程には「砂礫の入り込み深さ」が関係しており,給砂条件によって粘土河床上に被覆した砂礫の剥がれやすさが異なることも明らかとなった.この入り込み深さを捉えるために,砂粒子の挙動を1粒ずつ追うことで,入り込み深さと粘着力の関係を検討した.