2021 年 77 巻 2 号 p. I_799-I_804
洪水時に河岸際の洗掘,河岸崩落の発生,川底に堆積した崩落土砂の流送を繰り返しながら,自然堆積河岸の侵食は進行する.河岸侵食は,河川の安全性と密接に関係しているにもかかわらず,洪水時の河川断面形の変化は十分考慮されていない.これは,適切な河岸侵食の解析法がないためである.本論文では,河岸がサクションにより自立している高さを考慮し,崩落土砂が川底に堆積するまでの過程を連続体の運動方程式に基づき解析する.そして,堆積した崩落土砂が河岸近傍の三次元流れと石礫の非平衡運動によって流送される過程を解析する.これを繰り返すことで河岸の侵食量を見積もる.この算定法により,常願寺川現地実験における石礫河岸の侵食プロセスを説明出来ることを示した.