2021 年 77 巻 2 号 p. I_871-I_876
落差工の下流部にトレンチ部を取り付けたとき, トレンチ形状や水理条件によっては非常に規則的な振動跳水が発生することが知られている.ただ,その発生条件に関する検討は十分とは言えないため,様々な条件下で可視化画像解析による基礎実験を行い,振動現象の周波数特性を実験的に明らかにした.高速度カメラを用いて得た連続画像を画像解析することで,従来よりも詳細な内部流況の時空間変動を把握した.並行して,URANSに基づく数値解析による検討も行ったが,乱流モデルによっては振動を再現できないことがわかった.周期振動を計算できたのは高レイノルズ数型の SST 𝑘-𝜔モデルで,内部流況を含めた実験結果をある程度再現することができた.