2022 年 78 巻 2 号 p. I_337-I_342
近年開発された二重偏波フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)は,現行の気象レーダと比較して,時空間的に高密度な三次元観測が可能であり,局地的大雨の早期探知への貢献が期待される.本研究は,MP-PAWRの高密度な観測情報を用い,局地的大雨時の避難やリードタイムの確保に資する降雨予測手法の実用化を目的としたものである.その実現に向けて,対象流域におけるMP-PAWRの精度評価及び鉛直積算した雨水量の時間変化を基に予測雨量を算出した.その結果,10分先予測結果は概ね精度良く降雨予測可能であることが示された.さらに降雨予測にカルマンフィルタを適用した結果,ピーク降雨強度の過大傾向が概ね改善され,MP-PAWRを用いた降雨予測の適用可能性を示した.