2022 年 78 巻 2 号 p. I_355-I_360
鉄道では,降雨時の列車運転規制を鉄道沿線に設置された雨量計の実況値を用いて行っている.降雨予測情報の精度が高ければ,列車運転規制にこれを活用することで列車運行の安全性をさらに高められる可能性がある.本研究では列車運転規制への活用に適した短時間降雨予測手法として移流モデルと地形性降雨算定手法を組合わせた予測手法を取り上げ,2019年台風19号通過時の箱根山周辺を対象に,雨量計観測値との比較等から予測精度の検証と活用方法の検討を行った.その結果,地形性降雨を考慮することで移流モデルのみの場合よりも予測精度が向上することがわかった.また,複数高度のレーダー情報を入力値とした複数の予測結果から幅のある予測情報を得る手法を提案し,地形性降雨による強雨を見逃すことなく予測できる可能性があることを示した.