2013 年 69 巻 1 号 p. 1-11
本稿では,2009年に実施された京阪神地域におけるスマートウェイ実証実験のうち,阪神高速3号神戸線・柳原合流部における合流支援情報提供,および西出カーブにおける追突防止情報提供の効果について,運転者挙動の変化というミクロな視点から定量的に検証・評価した.筆者らは,アイマークレコーダおよび装着型ジャイロセンサを用いて運転者の視線移動と右足ペダル操作動作を計測し,情報提供の有無によって運転者挙動にどのような違いが生じるのかを調査した.その結果,合流支援情報提供時には合流車両への注意を促す効果,追突防止情報提供時には早めの減速行動を促す効果や,周辺へのわき見を抑制し前方への注視を促す効果があることを確認した.