抄録
本研究の目的は盛岡市松園地区に居住する40歳以上の住民を対象とした自記式調査のデータを用いて,買い物環境の条件として,食料品を入手可能な小売店舗から居住区までの距離,利用可能な交通手段,家族等による買い物の代行サポート,宅配等のサービス利用などが,肉・魚の摂取頻度,野菜・果物の摂取頻度に関連するかどうかを検討することである.肉・魚の摂取頻度は,男性,一人暮らし,歩行可能な距離に店舗がない者で少なくなりやすかった.野菜・果物の摂取頻度は,非高齢者,男性,一人暮らし,子世代のいる世帯,歩行可能な距離に店舗がない者で低くなりやすいという関連が示された.