土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第31巻(特集)
GPSデータを用いた東日本大震災における人々の経路選択行動分析
若生 凌関本 義秀金杉 洋柴崎 亮介
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2014 年 70 巻 5 号 p. I_681-I_688

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抄録
2011年3月11日に発生した東日本大震災は,首都圏において様々な交通障害を引き起こし,多くの帰宅困難者を生んだ.自然災害に対する防災,減災計画を考える上で,人々の災害時の避難行動を分析し,その特徴を知ることには大きな意義がある.本研究では,3月11日を含む長期間の東京都市圏における人々のGPSデータを用いて,震災時の経路選択行動分析を,平常時の行動と比較しながら行った.震災時は通信の輻輳等によりスパースなGPSデータが多かった中で,震災後に人々が利用した帰宅経路を7割程度推定することが出来た.また,利用した交通手段の分析も併せて行った.今後は精度の向上を図ると共に,目的地選択等,他の側面での行動分析を深めていきたい.
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© 2014 公益社団法人 土木学会
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