抄録
本研究では,地方都市の中心駅の駅前広場を対象として,都市計画現況調査1)のデータや都市計画部局職員へのアンケート調査,実地調査の結果を元に,駅前広場の整備の実態と容量不足の要因について分析し,面積算定基準において具体的な方針が示されていない一般車用施設の規模算定方法に関する課題を明らかにした.その結果,中心駅の駅前広場の約89%が整備中または整備済であり,内,約67%が混雑し,約51%が一般車用施設が不足するとしている.また,駅前広場における一般車用施設の容量不足の要因は,経年などによる想定以上の交通量の増加や,待合車両の対応を計画に見込んでいないことから,平均停車時間の計画値と実態値の乖離にあることを明らかにした.