土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第31巻(特集)
歩行者の表情・しぐさに着目した歩行空間の評価手法に関する研究
佐藤 学星野 優希小嶋 文久保田 尚
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2014 年 70 巻 5 号 p. I_889-I_905

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抄録
近年,歩行者の安全や歩行空間の改善,および歩行者優先・専用空間整備の必要性が認識されてきている.しかしながら,歩行者や歩行空間を対象とした評価手法は確立されていない.
本研究は,歩行者の可視的特徴を用いた街路歩行空間の評価指標を確立するための基礎データを得ることを目的とする.構内および実道における被験者を用いた歩行実験より,車の走行条件を変化させると歩行者の笑顔度・しぐさにも一定の傾向が見られ,歩行者の心理と可視的特徴に関連性があるということが示された.また,実道における歩行者観測より,歩行者天国時と通常時では笑顔度・しぐさの両方に明らかな差が確認できた.
以上より,歩行者の心理状態に対して表情やしぐさは一定の傾向を示すことが明らかとなり,歩行空間の新たな評価指標として期待ができる結果となった.
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© 2014 公益社団法人 土木学会
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