抄録
プローブパーソン(PP)調査はGPS等により交通行動情報を自動収集するため,交通行動調査の長期間化や精度向上につながると期待されている.しかし,トリップ目的は自動収集情報のみからは判別不能であり,被験者の手入力負荷の小さい調査は依然難しい.本研究は,トリップ目的を半自動的に収集し,かつ事前情報に頼らないPP調査として,被験者の手入力による部分的な回答と,それに基づく逐次的な機械学習による目的推定を組み合わせた「対話学習型PP調査」を提案する.その結果,調査の進展とともに規則的トリップは自動で推定されるようになり被験者の回答負荷が低減される一方,不規則トリップは手入力回答により高精度に把握可能と考えられる.定式化した手法を既存PP調査結果上で再現し,その性質を検証した.