抄録
本研究は,訪日外国人旅行者の訪問パターンの抽出を都道府県区分よりも細かい地点レベルで行うことを目的としている.論文では,はじめに訪問地の組合せである訪問パターンの抽出に用いる手法として,
Hierarical Pachinko Allocation Model (hPAM)を示すとともに,Latent Dirichlet Allocation Model (LDA)との差異を明らかにする.hPAMは教師データなしの機械学習の1つであり,各訪問パターンをトピックに区分す
る確率的導出過程が明示でき,トピック間の関連性を階層構造として考慮できる特色を有する.分析では,
観光庁が実施した「訪日外国人消費動向調査(平成27,28年)」データを用いながら,hPAMによって訪問場所の組合せパターンを分類するとともに,国籍・地域や訪日回数とセグメントとの関連性を明らかにした.