2020 年 75 巻 6 号 p. I_591-I_598
国土交通省により高齢化が急速に進んでいる橋梁に対する予防保全的な維持管理が重要視されており,全ての橋梁に対して定期点検が義務付けられている.現在実施されている点検手法である近接目視点検は予算・人員の問題により効率化が見込めないことから,その代替手法となる様々なシステムが研究されている.本研究では,超高解像度のカメラを用いることで視覚的に現在の点検と遜色ない環境を構築し,人が画像上で損傷の診断を行う「画像目視診断システム」を提案する際に生じた課題である「点検スキルが診断結果に与える影響」と,より効率的な点検のために必要な「点検スキルと検出に要する時間の関係性」について明らかにした.