2021 年 76 巻 5 号 p. I_919-I_926
我が国におけるコンパクト・プラス・ネットワーク施策の展開においては,建物立地状況や移動環境の変化に伴う人流の変化をより簡便に観測,予測しつつ,都市施設誘導や交通整備を進める必要がある.本研究の目的は,近年整備が進む各種のマイクロジオデータを用いて,メッシュ間OD交通量を推定することにある.本研究では,都市計画基礎調査からメッシュ毎の建物用途別延床面積データ,携帯電話網の運用データであるモバイル空間統計からメッシュ滞在人口データ及びメッシュ間OD交通量データ,また各種オープンデータからメッシュ間移動時間データを取得した.そのうえで,ランダムフォレスト法を用いて,各説明変数の寄与度を確認し,ニューラルネットワークを用いたOD交通量の推定を試み,推定精度の検証した.