2021 年 77 巻 1 号 p. 12-22
本研究では,熊本都市圏を対象に,2回のパーソントリップ調査データからクルマの移動と駐車時間,ゾーン別の流入・流出台数の実態,およびその経年変化を明らかにした.また,熊本市都心部における適正な駐車容量を,独自に開発した駐車シミュレーションモデルと待ち行列理論により算出した.さらに,駐車時間が大幅に減少するであろう自動運転カーシェアリングサービスSAVs(Shared Autonomous Vehicles service)が普及した後の自動車類による適正な駐車容量を試算した.その結果,熊本市の多くのゾーンで駐車台数は減少していること,現在でさえ,都心部では駐車容量は供給過剰であり,SAVsの普及によりさらに過剰になることが明らかになった.これらの成果は量的供給量だけでなく,その位置や場所の適正化を図る今後の駐車場施策に有用な示唆を与える.