2021 年 77 巻 3 号 p. 201-206
本研究では,総合設計制度を利用した建築物周辺に設置される公開空地の平面形状について考察を行った.公開空地は,都市域では,日常的には公園利用という人々の憩いの場として役立ち,災害などの非常時には,一時的な避難者の滞留先として役立つと考えられ,その平面形状は複雑ではなく利用しやすいように設計されることが重要と考える.本研究では,全域がほぼ都市化された東京都23区内において,総合設計制度物件を複数抽出し,その平面形状についてフラクタル次元の概念を用いて特徴を示した.さらに,その結果を踏まえ,都市空間内での公開空地等の空地の平面形状について一考察を行った.