2022 年 77 巻 5 号 p. I_535-I_547
最近,「まちなか」への注目が高まっているが,まちなかの賑わいを評価するにあたり,最も普及していると思われるデータが「歩行者通行量」である.近年の情報通信技術等の進展により,一定の条件はあるものの歩行者通行量についても比較的安価に大量のデータを取得できるようになってきている.本研究では,歩行者通行量を計測する機器としてレーザ ースキャナに着目し,歩行者に対する計測可能距離などレーザースキャナの基本的な計測性能について分析するとともに,実際のまちなかでの計測により道路幅員や通行量の大小がレーザースキャナによる計測に与える影響を評価した.また,従来の人手による計測やビデオ映像による計測の結果とも比較した.その結果,一定の条件下であれば,人手による計測と同程度の精度で計測できることが明らかになった.