土木計画学研究・論文集 第39巻（特集）
ドライバー認識と不安全行動の関連分析
2022 年 77 巻 5 号 p. I_915-I_924
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2022 年 77 巻 5 号 p. I_915-I_924
近年，日本の年間交通事故死者数は減少傾向にある．今後，交通事故を一層減らすためには，交通事故につながる交通違反・危険運転などの不安全行動とそれに対するドライバーの認識との関係を正しく理解し，効果的な取締り・交通安全政策を実施していく必要がある．そこで本研究では，各種不安全行動に対するドライバーの認識の関連を定量的に示すことを目的とする．日本のドライバーに対するアンケート調査データを用いて構造方程式モデリングを行った結果，ドライバー認識が行動の決定に与える影響の大きさは，年齢層が若いほど不安全行動を肯定する態度と運転技能への自信の影響が大きく，容認による影響は小さいことがわかった．この年齢層による影響の差は，飲酒運転と漫然運転で顕著に見られ，速度超過運転ではその差は小さいことがわかった．
