2022 年 78 巻 6 号 p. II_385-II_392
本研究では,地方都市における鉄道ダイヤのパターン化が,鉄道とバスの相互の乗換の利便性に及ぼす影響を定量的に示すことを目的として,全国各地の地方都市において191の交通結節点に乗り入れる2,240のバスの方面を対象に,鉄道ダイヤのパターン率と乗換に関する指標の関係を分析した.
その結果,バスの運行頻度が鉄道の運行頻度以上である場合においては,10分乗換可能率の期待値との差が,鉄道ダイヤのパターン率が50%未満の結節点では-1.8%であるのに対し,50%以上の結節点では3.2%となっており,鉄道ダイヤがパターン化されている結節点において,短時間で乗換できる場合が増加することを示した.