2022 年 78 巻 6 号 p. II_470-II_479
高齢者の自家用車運転の断念,傾斜地での歩行能力の減退などにより,日常の外出そのものの機会が減少し,QOL低下を招く傾向がある.本研究では,高齢者人口が一機に増加するニュータウン居住者を対象に,「個別モビリティ・プラン」の作成に取り組んだ.「個別モビリティ・プラン」は,介護における個別ケアプランとの連携を意図しており,自宅の立地,家族構成,身体の状況,移動需要など利用者の多様な特性を丁寧に把握するとともに,個性に応じた移動手段の転換をゆるく促す仕様である.本稿では,高蔵寺ニュータウンで実施した社会実証実験について報告し,利用者モニターの作成結果ならびに事後アンケート結果から「個別モビリティ・プラン」の課題について整理する.