土木学会論文集D3(土木計画学)
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和文論文
地方都市におけるバス交通を中心とした交通結節点に関する研究 -現状と施設整備の効果についての検討-
鈴木 春菜村田 紘基
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2022 年 78 巻 6 号 p. II_739-II_749

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抄録

 バスの便数が少ない地方都市では待ち時間が比較的長く,利便性・快適性向上のため交通結節点の整備が期待されている.しかし,交通結節点整備の現状は把握されておらず,乗換拠点としての機能を果たしているか,今後どの程度の整備が必要であるか定かではない.よって,本研究では,バス交通における交通結節点となるバス停の整備の現状を把握し,乗換拠点としての機能が十分果たしているか検討するとともに交通結節点整備がもたらす効果について検討した.

 まず,山口県西部の8市を対象とし,文献調査・現地調査を行って各市の交通結節点設備を得点化し,評価を行った.次に,山口県宇部市の交通結節点である宇部興産中央病院バス停の整備を対象として,交通結節点整備がもたらす効果について検討を行った.その結果,結節点整備によって,バス利用者にとって利用しやすい環境となり利用者の増加に寄与するだけでなく,交流の場として機能し,地域住民の活力向上やバスの運行状況にもよい影響を与えると考えられる結果が得られた.

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