2023 年 79 巻 11 号 論文ID: 22-00332
橋梁の伸縮装置は,道路利用者に直接影響を及ぼす重要な部材であるにも関わらず,橋梁の付属物としての位置づけであったためか,これまで構造の見直しがあまり行われていない.本研究は,鋼製フィンガージョイントの合理化構造を提案し,提案した構造のFEM解析を行うことで妥当性の確認を行った.次に,実物大の疲労試験を実施し,必要な疲労耐久性が確保できているか確認を行い,本構造における累積損傷を基にした疲労強度の一考察を行った.最後に,本伸縮装置の設計法を確立するために,応力の伝達機構の解明を行った.