2023 年 79 巻 13 号 論文ID: 22-13033
大型構造物の性能を評価する際,実験・解析を融合させたリアルタイムハイブリッドシミュレーション(RTHS)が有効だと考えられる.一方,大型構造物を対象としたRTHSでは,解析モデルの大規模化が避けられず,計算負荷増加に伴ってリアルタイムで実施すべき実験への影響が懸念される.そこで本研究では,解析部分の計算負荷増加がRTHSの結果(変位,速度,加速度)に与える影響について検討した.その結果,解析部分の計算負荷の増加に伴って,実験部分の速度・加速度の再現性が低下する可能性を示した.またこの傾向は実験部分における応答速度レベルが大きいほど顕著であり,大型構造物を対象としたRTHSを実施する際には注意が必要であることを示唆した.