2023 年 79 巻 15 号 論文ID: 22-15048
近年海流発電が注目されているが海流は低速であり抗力型の回転装置の利用が考えられる.そこで逆回転する2つのサボニウス型回転装置について,2 次元でのシミュレーションを行い,主流とのなす角を変化させて相互作用の影響を調べた.また,2 つの装置の回転に位相差がある場合についても調べた.複数の装置を回転させるため,流れの領域を,各回転装置の近接領域と回転しない外部領域とに分け,各領域の境界部分において,各つなぎ目を精度よくつなげる手法を用いている.主流の方向を 5 方向に変化させたところ,上流側の装置の回転による流れの変化が下流側の装置の回転に影響したことによる,トルク係数や流れ場の変化を定量的に捉えることができた.位相差をつけた場合には,概ね 45 度の位相差が最大トルクを得る上で適切であることが分かった.