2023 年 79 巻 15 号 論文ID: 22-15053
ベイズ構造モデル更新ではパラメータ間に相関が存在する場合,不確実性の推定において各パラメータの事後分布に独立を仮定できない.これに対して,期待値推定とは別に同時事後分布の裾空間を推定するデュアルサンプリング法が提案されているが,2 段階目の裾空間の推定手法については計算効率の観点で改良の余地が残っている.本研究では,代表的な広域空間推定手法であるレプリカ交換 MCMC 法を 2 段階目の推定法として導入し,その有効性を既往研究と同じ実橋梁データにより検証した.その結果,1/4 程度の時間で既存の GA による手法と同様の事後分布の裾空間を推定できることを明らかにした.