2023 年 79 巻 17 号 論文ID: 23-17071
干潟上での砂漣の形状やその形成範囲は,干潟で発生した土砂移動やそれによって生じた地形変化に密接に関わっている.本研究では,愛知県西尾市にある東幡豆干潟を対象にUAVによる空撮を行い,取得した砂漣画像に対し,輝度情報を利用した画像解析を実行することで,砂漣形状特性の把握を試みた.また,その結果をもとに砂漣形成範囲の分析,砂漣形状と地形との関係について分析した.その結果,輝度情報を利用することで砂漣方向の検出が高精度で行えることを確認した.さらに,干潟全体の砂漣方向を可視化することで,干潟の等深線の法線方向と砂漣方向がある程度一致することが明らかとなった.この結果から,砂漣に注目した調査,解析を行うことで干潟上での地形変化の推定に繋がることが再確認された.