2023 年 79 巻 17 号 論文ID: 23-17164
d4PDFの膨大な計算結果から抽出した台風を対象に波浪シミュレーションを実施し,過去実験,2℃上昇実験,4℃上昇実験それぞれの確率波高を算定することで,気候変動による波浪の将来変化を定量的に評価することができるが,膨大なケースの台風について波浪シミュレーションを実施するのは困難な場合が多い.そこで,本研究では一部の波浪シミュレーション結果から構築した波浪推定式を用いて最大有義波高を推定する手法を提案する.波浪推定式は,波浪の発達に重要な面的な風場が考慮できるように構築した.また,波浪推定式の精度検証と構築に必要な波浪シミュレーションケース数を確認した.