2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18009
茨城県内有数の海水浴場として知られている阿字ヶ浦海岸では侵食が著しい.この海岸では,侵食対策としてサンドリサイクル手法が採用され,毎年1万m3の砂を北部から採取し,それを南部の侵食域へ運んで養浜する工事が行われてきたが,投入土砂は急速に運び去られて養浜効果が失われるという課題があった.そこで,本研究では新たに不透過離岸堤を設置して砂浜を復元する方法についてBGモデルを用いて検討した.この結果,海岸南端部に不透過離岸堤を新設した上で養浜を行えば,恒久的に安定な砂浜の復元が可能なことが分かった.