2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18039
北海道オホーツク海に面しているコムケ湖は,昭和50年代に導流堤を建設し永久湖口となったことから,湖内環境が改善されている.しかし,昭和50年代に建設された導流堤が老朽化し,更新期を迎えているが,導流堤の改良・更新を行う場合,湖口幅が変化してしまう可能性があり,湖口幅の変化は湖内環境へ影響を与えてしまう可能性がある.そこで本研究では,湖内環境へ影響を与える水質項目として,塩分と溶存無機炭素量に着目した湖口幅の変化が湖内環境へ与える影響を,3次元環境流体モデルFantomを用いて湖内環境評価を行い,湖口幅を変化させることで湖内環境へ影響を与えることがわかった.本研究結果をもとに,湖口幅を変化させず導流堤・水路護岸の改良が可能な,既設矢板を利用した施工方法の提案を行った.