2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18086
本研究では,地球上の多くの地点の波浪データを取得し活用することを目的に,人工衛星Sentinel-6の波浪データの精度検証を行い,衛星データの妥当性や具体的な活用方法を検討した.NOWPHASから提供されている波高データとの比較をした結果,Sentinel-6の観測値は真の値(NOWPHASの波高)に比べて大きくなる傾向があった.そのため,Sentinel-6の観測値を補正する式の導出を行った.その結果,補正式を適用することで精度が改善されることが分かった.また,日本周辺における波エネルギーの算出を行い,マッピングをした結果,日本海側においては波エネルギーの地点による変化が太平洋側に比べて小さいことが分かった.