2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18097
アマモ場造成は環境修復やブルーカーボンにより注目されている.アマモ分布適地は水深やシールズ数等のパラメーターの範囲より評価されるが重回帰式等の方法を試みたものの再現は困難であった.
そこで,アマモ分布と物理条件が同一メッシュに存在する既存のデータを用いて,被度・草丈に対する各条件を折れ線関数で表せるとし,これを構成する数字列を遺伝子情報と見立て,これらの選択・交配・突然変異の操作を繰り返して最も優れているもの抽出する遺伝的アルゴリズムにより関数の当てはめを行った.10万回の試行により被度・草丈分布が定性的に再現できたが,推定元のデータにアマモ非分布域が多く,群落状況の定量的評価には課題が見られた.