土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(海洋開発)論文
臨海部の液状化予測判定における細粒分の塑性及び非塑性の混合比が及ぼす影響について
村田 一城佐々 真志梁 順普小林 千紘工代 健太
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2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18138

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抄録

 臨海部の細粒分混じり混合砂質土の液状化予測評価では,細粒分含有率Fcおよび塑性指数IPをもとに換算したN値に基づいて液状化強度を推定する.本研究は港湾の液状化予測判定基準の高度化に向けて,細粒分の塑性および粒度,Fcを変化させた混合砂質土について実物大標準貫入試験と非排水繰り返し中空ねじりせん断試験を実施し,上述の物性の変化に伴う補正N値と液状化強度の相関に及ぼす影響について評価した.本結果から,Fc=50%までの細粒分混じり混合砂質土の細粒分含有率および塑性・非塑性の混合比が液状化予測判定の精度に影響を及ぼすこと,並びに,Fc=15%以上且つ細粒分混じり混合砂質土の塑性が10を下回る,特に土全体としてのIPがNPもしくは非常に低い塑性である場合,現行の基準を用いると危険側となる領域が明確に存在することを明らかにした.

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© 2023 土木学会
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