土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(海洋開発)論文
干潟上の砂漣観測と土砂移動量の推定
加藤 茂仁木 将人松田 達也豊田 将也
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2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18181

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抄録

 海底面上の砂漣の存在は土砂移動の発生を表すとともに,そこでの土砂移動量にも大きく影響を及ぼす.本研究では,干潟上において砂漣画像の連続撮影と波,流れの計測を行い,砂漣の形状変化や砂漣の移動状況について観測を行った.砂漣画像の解析により砂漣の移動を確認し,波・流れの観測結果との対応関係の分析から,本研究の観測地点では波浪外力と水深が移動発生の主要因であること,波浪条件によって形成される砂漣の波長も決まることが明らかとなった.砂漣が存在する条件下での土砂移動量の推定では,本研究では定量的な土砂移動量の推定には至らなかったものの,適切な観測範囲を設定することで推定の可能性があることを確認した.さらには,漂砂量公式による土砂移動の推定では,砂漣の存在を考慮することの重要性を確認した.

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© 2023 土木学会
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