2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21003
道路陥没の主要因は路面下に発生した空洞である.インフラ老朽化や近年の自然災害の激甚化・頻発化に伴い,路面下空洞の今後さらなる増加が予想され,対策の合理化が課題となっている.筆者らは陥没対策の一手法として空洞上部の路面補強工法についての共同研究を実施してきた.本論文では,これまでの検討結果に加え,繰返し載荷試験の実施による終局状態(補強シート下の舗装が崩落し,シート単体の状態)下の支持力,および実道における長期的な耐久性の確認結果に基づいて工法を評価した.空洞上部の路面に本工法を適用した箇所では,段差発生を抑制した舗装構造となることで補修までの安全性を高めることができ,工法の有効性が確認できた.