土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(舗装工学)論文
アスファルトのテナシティと疲労破壊抵抗性との関係
野本 陽高橋 修
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2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21002

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抄録

 現在使用されているアスファルト発生材(以下,発生材)は繰返しの再生により劣化が進んでいることが懸念されており取扱いに留意が必要であるが,発生材の評価指標として用いられている針入度および圧裂係数は再生骨材としての使用可否の規格値が設けられているものの,発生材中に含まれる種類の異なるアスファルトの評価に適した指標ではない.本検討ではアスファルトの評価指標として引張仕事量であるタフネスおよびテナシティによる評価が有効と考えその指標の有効性を検討し,アスファルトの評価指標とアスファルト混合物(以下,混合物)の疲労破壊抵抗性との関係の検討を行った.その結果,新規のアスファルトを対象にして疲労破壊抵抗性に関わる指標である総散逸エネルギ1)とテナシティの間に良好な相関性を確認し,回収アスファルトを用いた検討により,テナシティは再生骨材の評価指標として有効であることが示唆された.

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© 2023 土木学会
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