2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21033
中温化技術は,アスファルト混合物製造時の二酸化炭素排出量やアスファルトヒューム削減,施工性改善が期待されることから,再生加熱アスファルト混合物への適用拡大が期待されている.再生混合物の性状に対して,繰り返し再生回数や再生用添加剤の組成の影響が明らかになってきており,中温化技術を再生混合物に適用する場合についても,これらの影響を明らかにする必要がある.本研究では,繰り返し再生骨材とフォームドアスファルトにより作製した再生中温化混合物の性状を,通常の再生混合物と比較した.その結果,再生中温化混合物の方が高温カンタブロ損失率が高くなる傾向にあったが,芳香族分の多い再生用添加剤を用いることで,繰り返し再生に伴う高温時のひび割れ抵抗性の低下が抑制され,通常の再生混合物と同等の性状になることが分かった.