2023 年 79 巻 26 号 論文ID: 23-26013
本研究では,住宅用太陽光パネル(PV),定置用蓄電池(BT),電気自動車(EV)の導入と連携の効果について,7つの世帯モデルを設定して世帯単位の電力需給調整の可能性およびCO2排出量,費用を評価した.導入効果の評価にあたっては,PVとBT,EVの組み合わせによる5種類のケースを設定した.その結果,CO2排出量では,「V2H」次いで「PV, EV」で大きな削減効果を得られることがわかった.さらに,北九州市を対象に類型別世帯数をもとに拡大推計を行うことで,都市全体に与える効果について評価を行った.その結果,V2Hを導入することで都市全体の家庭部門CO2排出量に対して約25%の削減効果があることが明らかとなった.