2023 年 79 巻 27 号 論文ID: 23-27043
大雨による河川流量の増加や河道内の植生,流木が複合的に作用することで洪水被害が拡大している.適切に河川管理を実施するには洪水時における植生や流木の影響を考慮する必要があるが,洪水時において植生と流木が相互作用した場合については検討されていない.そこで本研究は水理模型実験によって植生が繁茂した場合における流木の挙動を把握し,植生の密生度と流木長による水位上昇の関係について検討した.その結果,流木長が短く,そして植生の密生度が小さくなることで洪水時の流木堆積率や水位上昇率が低下することが明らかとなった.