2024 年 80 巻 16 号 論文ID: 23-16156
近年,宇宙線ミュー粒子を用いた探査が注目されており,河川堤防の内部構造可視化への有効性が認められている.一方で,従来の最小二乗法によるトモグラフィ解析手法は解の初期値依存性をもち,堤防内部の密度分布を定量的に評価ができない.そこで本研究では,Moore Penrose逆行列と観測誤差の影響を抑えるTikhonovの正則化法,パラメータを決定するMorozovの相反原理を導入した新たな解析手法を提案する.その結果,実際の地盤密度と解析値は概ね一致し,本手法の有効性が示された.また観測波線間隔が解析格子スケールの1/4以下である時,地盤内部の構造や空洞の位置を推定できることを明らかにした.