土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(水工学)論文
遮蔽効果と空隙率変化を考慮した河床変動モデルの改良
岩見 収二藤田 正治
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2024 年 80 巻 16 号 論文ID: 23-16176

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抄録

 礫床に砂が供給されるような選択的な土砂移動が生じる局面では,露出した礫による遮蔽,礫間の空隙への細粒分の堆積(空隙の充填),表層における細粒分の移動の容易さなど,特徴的な土砂移動,河床変動状況が生じる.従来の交換層モデルはこのような現象を十分に表現することが困難であり,土砂管理や河川環境管理の観点から,これらを適切に表現できるモデルが必要となっている.本研究では,既検討の遮蔽効果と空隙率変化を考慮した河床変動モデルについて,表層における細粒分の移動可能面積率,交換層内の各層間の土砂交換のモデル化を更新し,土砂供給実験に適用することによりその効果を確認した.その結果,河床変動,水面形変化の再現性等が向上し,有用なモデルであることが確認された.

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